足を止めたくなる棚づくり
コメリ書房 鈴鹿店(三重県鈴鹿市) 森田洋子さん

 

 売り場づくりで意識しているのは、「見やすさ」と「ちょっとした発見」です。

 POPで思いを伝えるのがあまり得意ではないので、その分、本の並べ方や見え方で手に取りやすさを工夫しています。

 ジャンルごとにまとめて探しやすくするのはもちろん、本の色が単調に続かないように配置を変え、ぱっと見たときに自然と目に入る売り場を意識しています。また、「こんな本もあるんだ」と思ってもらえるように、あまり目立たない作品も手に取りやすい位置に置くようにしています。強くおすすめするというよりも、お客様がふと気になって手に取るきっかけをつくること。そんな売り場を目指しています。

 どうしたらお客様の目に留まるかを毎回試行錯誤しています。並べ方や見せ方を少し変えるだけでも反応が変わることがあり、その違いを見るのも楽しみの一つです。

 商品を入れ替えて、売り場から季節の移り変わりを感じていただけるようにしています。同じ棚でも少し変化をつけることで、小さな発見につながればと思っています。

 そうした変化に気づいていただけたときは、手に取るきっかけをつくる仕事の手応えが感じられます。

 手間をかけた棚の前で足を止めてくださるお客様を見ると、とても嬉しくなります。声をかけたい気持ちをぐっとこらえながら、野鳥を見るように少し離れたところからそっと見守っています(笑)。

 これからも、足を止めたくなるような売り場をつくっていきたいと思っています。

 

並べながら自分が一番見ている気がします(笑)

私の推し本

『ありふれた家を建てる』
椹野道流・著
U-NEXT

 

家づくりの過程そのものが、一つの物語のようです。著者と周囲の人たちのちょっとしたズレが心地よく、くすっと笑えます。読後、自分の日常も少しやさしく見えるエッセイ。