ちょっと変わった書店ヴィレッジヴァンガードで働く僕のマイルールは「遊び心を忘れないこと」です。
遊び心を忘れないため特に意識していることは、個性を出したポップと陳列にこだわった独特の売り場です。ポップはベテランのスタッフはもちろん、社歴の浅い僕でも気軽に書くことができます。考えすぎると堅苦しいポップになってしまうこともあるので、出来る限りお客様の目線に近い本音でポップを書くようにこだわっています。
売場は本に興味がない方やふらりと来店された方でも興味を持っていただけるように連想ゲームの要領であえて複雑に入り組んでいるように作っています。一緒の本棚に置く本も出版社などで分けるのではなく、この本が好きな方はこの本もきっと好きなはず! と想像を膨らませながら提案型の本棚にしているので、新しい発見がきっとあると思います。これらのポップと売場、この二つが他社とは違うヴィレッジヴァンガードの個性であり、その個性を創るのが遊び心だと僕は考えています。
そもそもヴィレッジヴァンガードが書店と聞くと驚かれる方も多いと思います。実はヴィレッジヴァンガードは約三十年前に会長の菊地が脱サラして名古屋の天白で倉庫を改造した書店を創業したのが発祥です。本屋だから図書カードでお買い物だってできます。
今は雑貨も多く販売していますが書店としての遊び心は創業当時のまま受け継がれています。そんな遊び心を忘れないスタッフときっと何かが見つかる本棚のあるヴィレッジヴァンガードへ是非遊びに来てください!
私の推し本
『君がいない夜のごはん』
穂村弘 文春文庫
穂村弘さんによる食に関するエッセイ集です。中でも『夢の「ふわふわ」』という作品で、わたあめの金額を夢の値段だといわれたとき、的確すぎてかなり動揺しました。