2024年、双葉社がお届けした注目作品をピックアップ! ヒットの裏に隠された秘密、各賞受賞やメディア展開で脚光を浴びた話題作の魅力を徹底解剖。各作品の担当者が、熱い思いを制作の裏話と共にご紹介します。

 

こつこつ積み上げて累計145万部突破の大出世!

「三河雑兵心得」シリーズ
井原忠政
文庫

 

足軽の視点で家康の天下取りを描いた本シリーズは、2024年12月刊行の最新巻『関ケ原仁義(上)』で累計145万部を突破しました。特筆すべきは初版の発行で、15巻目にして過去最大の刷部数を達成。通常は巻を追う毎に下がるものですが、むしろ伸びている希有なシリーズです。電子書籍やオーディオブックの売上げも好調で、皆さまが様々な手段でこの足軽出世物語を楽しんでいるのが窺え、感無量です。これからも主人公・茂兵衛の活躍にご期待ください!(大)

 

「三河雑兵心得」シリーズ特設サイト
https://fr.futabasha.co.jp/special/mikawa/

 

単行本・文庫累計が100万部突破!

『また、同じ夢を見ていた』
住野よる
文庫

 

2016年に発売した本作はロングセラーとなり、ついに単行本44刷・文庫46刷の累計100万部を突破しました! 「もう一度やり直したいことがある」人々へ送る希望の物語として、小学生から大人まで幅広い世代に愛される作品です。100万部記念の新帯で展開しています。桐原いづみさんによるコミカライズ、大空直美さんをはじめとする豪華声優陣によるオーディオブックも好評発売中。これからも一歩ずつ、多くの方に届けていきます!(田)

 

『また、同じ夢を見ていた』特設サイト
https://www.futabasha.co.jp/introduction/2016/matayume/

 

1日10分シリーズ第4弾刊行 累計62万部突破!

『1日10分のときめき NHK国際放送が選んだ日本の名作』
石田衣良 恩田陸 川上未映子 津村記久子 松田青子 宮部みゆき 森絵都 森浩美
文庫

 

NHK国際放送のラジオ番組で、各国の言語に翻訳して朗読された日本の名作を一冊にまとめたアンソロジー、通称「1日10分シリーズ」の第4弾が刊行されました。題して『1日10分のときめき』。今回も錚々たる作家が名を連ねました。幻想的な味わいのある物語から、はかない恋を描いた出会いの物語、そしてホラーテイストのものまで色とりどりの短編が揃いました。本シリーズを読めば、日本が誇る名短編を味わい尽くすことができるはずです。(反) 

 

『1日10分のときめき』の魅力をご紹介!
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/2809

 

「喫茶ドードー」シリーズが累計25万部突破!

『いつだって喫茶ドードーでひとやすみ。』
標野凪
文庫

 

『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』に始まるおひとりさま専用カフェが舞台の〈喫茶ドードー〉シリーズ。プリンが目印の3作目で、累計25万部を突破しました。様々な悩みを抱えるお客さんの強ばった心を、店主の優しい言葉と美味しいメニューがほぐします。3作目は、これまでの1話完結型と違って、一冊を通してお客さんたちの悩みを描く群像劇になっています。自分を見つめなおす時間を持つために、ぜひこの作品を手にとってみてください。(細)

 

「喫茶ドードー」標野凪インタビュー
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/3533

 

発売即重版決定! 口福なミステリ・アンソロジー

『ミステリなスイーツ』
坂木司 友井羊 畠中恵 柚木麻子 若竹七海
文庫

 

今年も「美味しい小説」のブームは続いています。日本推理作家協会協力のもと、5人の大人気作家によるスイーツにまつわるミステリを集めたこの一冊は、刊行後何度も重版がかかるヒット作になりました。表紙イラストのとろりとしたチョコレートの近くには、中から出てきたと思しき小さな鍵が。実は帯をめくるとぴったりな鍵穴が隠れています。そんな仕掛けも楽しみつつ、意外な結末や驚く真相、何より美味しそうなお菓子の描写を、どうぞご堪能ください。(細)

 

『ミステリなスイーツ』の魅力をご紹介!
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/3197

 

40年前の作品を4ヶ月連続刊行 異例の大ヒット!

「佐久間公」シリーズ
大沢在昌
文庫

 

ミステリー界の大御所・大沢在昌さんのデビューシリーズ「佐久間公シリーズ」が2024年7月から4ヶ月連続で復刊しました。「幻の長編」と呼ばれる『標的走路』を皮切りに、第1回「小説推理新人賞」受賞短編「感傷の街角」が収録されている『感傷の街角』、名作揃いの短編集『漂泊の街角』、そして長編サスペンス『追跡者の血統』とファン垂涎のラインナップ。40年近く前の作品がふたたび脚光を浴び、累計11万部超えと異例のヒットを記録しました。(佐)

 

「佐久間公」シリーズの魅力をご紹介!
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/3318

 

ブラタモリと同じ面白さがあると称賛! 目からウロコの古代史本

『火山と断層から見えた神社のはじまり』
蒲池明弘
文庫

 

史学科地理学専攻を卒業、地図会社に内定をもらった経歴を持つ私が、文芸編集の傍ら、新書で古代史に地理を絡める視点に瞠目した著者に執筆依頼。単行本では売れ行きが伸びませんでしたが、文庫化で反省を踏まえて改題、カバーはタイトルが目立つデザインにしました。帯には「古代史がすんなり頭に入ってくる」「地質、鉱物から考察するブラタモリと同じ面白さ」などのありがたい読者コメントを掲載し、堅調に売れ続けて目下5刷まで来ています。(山)

 

『火山と断層から見えた神社のはじまり』の魅力をご紹介!
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/3089

 

書店員さんたちが熱狂! ダブルカバーで展開中

『少女マクベス』
降田天
単行本

 

演劇学校で天才と謳われた一人の少女の死をめぐる謎が展開される本作は、発売前から書店員さんたちの注目を集め、たくさんの熱い感想を頂きました。発売前は『殺人者のオーディション』というタイトルでしたが、書店員さんとともにタイトルや販促を話し合い、『少女マクベス』へ改題。「私の人生から切り離せない一冊」「憎らしい程、巧い!!」など書店員さんの思いのこもった感想を前面に押し出したダブルカバーが好評を博してします。(田)

 

『少女マクベス』特設サイト
https://fr.futabasha.co.jp/special/girl_macbeth/

 

話題沸騰の女子高デスゲーム小説が限定カバーで登場!

『二人一組になってください』
木爾チレン
単行本

 

誰かと手を繫がないと死ぬ──令和のバトルロワイヤルが話題沸騰中です。発売から3ヶ月で7万部を突破しました。卒業シーズンを控えた12月から冬限定ダブルカバーとなり書店展開中です。地色が赤から白に反転し、2人の女子高生の制服がブラウスからブレザーに衣替え。限定特典としてカバー裏にスピンオフ掌編「はじまり」を掲載しています。美しく残酷な1時間のデスゲーム小説が冬仕様の装いとなり、ますます全国に拡大中です。(森)

 

『二人一組になってください』木爾チレンインタビュー
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/3510

 

著者直筆の生原稿630枚をプレゼントする史上初の試み!

『籠の中のふたり』
薬丸岳
単行本

 

『Aではない君と』や『友罪』など、数々の傑作社会派ミステリーを上梓してきた薬丸さんの、もっともハートフルな友情ミステリーが誕生しました。「最高傑作が書けたので、誰もやったことのないプロモーションをやってみたい」という薬丸さんの発案で、本編を630枚の原稿用紙に手書きし、その生原稿を書店さんと読者の皆さんにプレゼント。全て為書き入りで複製のない生原稿は一生の宝物です。前例のないキャンペーンは大反響を呼びました。(森)

 

『籠の中のふたり』の魅力をご紹介!
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/3286

 

啓文堂書店時代小説文庫大賞受賞! 圧倒的な面白さ、超絶時代エンタメ

『実は、拙者は。』
白蔵盈太
文庫

 

「もしも登場人物全員が、思わぬ裏の顔を持っていたら……」というアイデアから生まれた本作、章を追うごとに「実は」「実は」と次々に明かされる人物たちの意外な事実と、往年の名時代劇を彷彿させる勧善懲悪のストーリーがうけて、異例のヒットとなりました。単発の作品ですが、シリーズ物の作品とはまた違った、時代小説の新たな可能性を見た気がします。2024年の啓文堂書店時代小説文庫大賞も受賞した本作、もしかしたら続編もあるかも?(後)

 

『実は、拙者は。』を試し読み
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/3081

 

第7回細谷正充賞受賞! 出会いと別れを描く短編集

『繭の中の街』
宇野碧
単行本

 

多くの歴史を内包し、異国情緒が漂う神戸の街を舞台に、刹那的な男女の逢瀬からパラレルワールドでの不思議な邂逅まで、多様な形の「出会いと別れ」を描く短編集。それぞれの短編は、時代や読み口、時にはジャンルさえ異なりますが、それでいて確かに繫がっていて、そのことに気づいた時に得られる感動は何物にも代えがたいものがあります。あなたに全く新しい読書体験を与えてくれることうけあいの一冊、ぜひお楽しみください!(植)

 

『繭の中の街』を試し読み
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/2919

 

「液体入り」ブックカバーが造本コンクールで入賞!

『告白 限定特装版』
湊かなえ
単行本(函入り)

 

湊かなえさんの作家生活15周年を記念して出版した函入りの豪華本『告白 限定特装版』が第57回造本装幀コンクールにおいて「日本書籍出版協会理事長賞〔文学・文芸(エッセイ)部門〕」を受賞しました。物語の世界観を表現し、ブックカバーに牛乳を模した液体を入れるなど斬新な装幀が審査員に高く評価されて受賞に至ったとのことです。今後はドイツで開催される「世界一美しい本コンクール」に日本代表として出品されます。(佐)

 

特装版発売記念! 湊かなえ×俳優・橋本愛スペシャル対談
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/2021

 

応募総数5万作以上!創作大賞2024から双葉社賞が誕生

「古生物学者の夫」
長瀬ほのか
受賞作掲載号

 

ケーキ入刀の代わりにアンモナイトに入刀!? アンモナイトに情熱を燃やす古生物学者である夫との一風変わった生活をユーモラスに綴ったエッセイが、双葉社初参加となるnote主催の「創作大賞」2024のエッセイ部門で双葉社賞を受賞しました!  選考会で圧倒的な支持を集めた受賞作は本誌2025年1月号や、WEB小説推理で全文読むことが出来ます。抱腹絶倒の愉快なエッセイを、ぜひ一度お読みになってみて下さいませ!(植)

 

受賞作『古生物学者の夫』を全文公開
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/3968

 

現代っ子とかつて軍国少年だった老人との出会い。終戦記念ドラマに

『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』
椰月美智子
文庫

 

終戦記念日の8月15日にNHK総合で、本書を原作として特集ドラマが放送されました。スケボーが大好きな小5の少年三人組が、ひょんなことから神社の管理人である老人、田中さんと出会うことから始まる物語。主人公の少年を実力派子役の中須翔真さんが、田中さんを岸部一徳さんが演じました。田中さんが、同じ小5の時に戦争で家族を失ったことを知り、少年たちがとった行動とは? 70歳以上の年の差を超えて育まれた友情が清々しい物語です。(反)

 

『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』をご紹介!
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/2062

 

小泉今日子・小林聡美W主演 団地を舞台に描く50代女性の友情

『団地のふたり』
藤野千夜
文庫

 

小泉今日子さんと小林聡美さんがW主演を務め、24年9月からドラマがスタートしました(全10話 NHK BSP4K/BS)。大学の非常勤講師を小泉今日子さんが、元売れっ子イラストレーターを小林聡美さんが演じ、保育園から続く心地よい距離感の友情や、団地住人との温かな交流が描かれました。本作は宮脇書店主催のミヤボン大賞も受賞! 続編『また団地のふたり』(U-NEXT刊)でも、二人の変わらぬ姿が描かれています。こちらも是非ご注目下さい!(反)

 

『団地のふたり』を試し読み
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/3194

 

『三体』連載の中国SF誌「科幻世界」でインタビューと共に掲載

『残月記』
小田雅久仁
文庫

 

中国人のSF作家、劉慈欣による世界的ベストセラー『三体』を連載した中国の老舗SF誌「科幻世界」に、小田雅久仁さんの『残月記』から2編が掲載されました(「そして月がふりかえる」4月号、「残月記」10月号掲載)。10月号のロングインタビューでは、創作の舞台裏や作品に込めた思いが小田さんの綴った文章で紹介されています。こちらのインタビューは、双葉社文芸総合サイトCOLOURFULでも原文を読むことができますので、ぜひチェックしてみて下さい!(反)

 

『残月記』小田雅久仁インタビュー(前編)
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/1053

 

大人気の小説がなんとカードゲームに!

マーダーミステリーゲーム
『赤ずきん、舞踏会で死体と出会う。』

監修:青柳碧人
制作:Anaguma

 

童話を本格ミステリで読み解き、大人気となった『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』その小説の世界観そのままに、マーダーミステリーが誕生しました!  お城に招待された赤ずきんは優雅な舞踏会を楽しんでいましたが、死体が見つかったことで状況が一変。殺人事件に巻き込まれた赤ずきんは、小説同様に真犯人を見つけ出すことができるのか!  小説の第1話「ガラスの靴の共犯者」のゲーム版も特別収録。(秋)

 

「赤ずきん」シリーズ特設サイト
https://www.futabasha.co.jp/introduction/aoyagi/

 

ドラマ第4弾が年の瀬に放送、年始には初の歌舞伎上演も!

「大富豪同心」シリーズ
『漂着 うつろ舟』

幡大介
文庫

 

江戸随一の豪商の若旦那にして、刀やおばけを怖がる同心という主人公・卯之吉を中村隼人さんが演じるドラマも4作目。今回は2024年12月29日にNHK BSで放送されるスペシャルドラマです。合わせて12月に原作にあたる2巻を刊行しました。また2025年1月には「壽 初春大歌舞伎」にて初の歌舞伎上演。こちらも隼人さん主演で、演出は同じくドラマにもご出演の松本幸四郎さんです。卯之吉の「はんなりワールド」が年末年始を笑いで満たします。(山)

 

人気声優・入野自由さんによるラジオドラマ化!

『彼女が遺したミステリ』
伴田音
文庫

 

亡き恋人・一花が遺したメッセージには「クイズ」が書かれていた。問題を解いていくごとに明かされる彼女の想いとは!? 第6回双葉文庫ルーキー大賞を受賞した伴田音さんのデビュー作であり、涙なしには読めない純愛ミステリー『彼女が遺したミステリ』が2025年1月6日からNHK-FM「青春アドベンチャー」でラジオドラマ化されます。主演はアニメ映画『千と千尋の神隠し』でハクを演じた声優の入野自由さんです。全10回のラジオドラマをぜひ、お楽しみください。(佐)

 

『彼女が遺したミステリ』を試し読み
https://colorful.futabanet.jp/articles/-/2707

 

母親たちの心の変容を描いたロングセラー。コミック配信開始!

『森に眠る魚』
角田光代
文庫

 

2008年に刊行された角田光代さんの『森に眠る魚』が、漫画家ツキシロギンさんによって初めてコミック化され、各電子ストアで配信中です(コミックタイトルは『ママ友だった女たち ~森に眠る魚~』)。コミカライズを記念し、ツキシロギンさん描き下ろしイラストによる期間限定Wカバーで原作文庫を現在展開中。育児をめぐって母親たちの関係性が変化してゆくさまをつぶさに描いた本作、小説とコミックあわせて、その静かな衝撃と出会ってみて下さい。(反)

 

まるごと一冊縦読みで快適、WEB小説推理がスタート!

WEB小説推理(https://colorful.futabanet.jp/list/suiri

 

創刊から52年、「小説推理」がパワーアップしました! 現在の紙版とkindle版に加え、WEB小説推理を2024年10月10日より公開開始(毎月10日更新)。無料会員登録すると、雑誌一冊まるごと閲覧可能となります。誌面は「縦読みビューワー」を搭載。文字の大きさを選べるので、スマホでもタブレットでも快適な読書時間を過ごせます。今後はウェブ版オリジナルコンテンツも掲載していく予定です。弊誌は紙の味わいもウェブの利便性も、どちらも大事にしていきます!(森)

 

双葉文庫40周年イヤー、充実のラインナップでついに完走!

 

『犬がいた季節』
伊吹有喜

 

『つまらない住宅地のすべての家』
津村記久子

 

『鎮魂』
染井為人

 

『俺ではない炎上』
浅倉秋成

 

『エレジーは流れない』
三浦しをん

 

2024年は双葉文庫創刊40周年という記念すべき1年でした。フェアスタートにあわせ、双葉社出身作家である大沢在昌さんと湊かなえさんのスペシャル対談が特設サイトで実現!  1月から12月にかけて毎月、注目の作品を続々文庫化しました。双葉文庫の愛されキャラ・たばぶーがクレヨンしんちゃんとコラボした限定カバーで展開の「よめば? 文庫フェア」も書店店頭を賑わせました。「女子文庫フェア」「泣ける小説フェア」「ミステリーフェア」「時代小説フェア」など各種フェアも実施。今年も魅力的なラインナップでお届けする双葉文庫に是非ご注目下さい!(反)

 

双葉文庫40周年 特設サイト
https://www.futabasha.co.jp/futababunko/40th/