歴史の中で多くの出会いを見届けてきた神戸の街を舞台に、様々な形の出会いと別れを描く傑作短編集。ある時は運命的な男女の出会いを、ある時は破滅的でさえある恋を、またある時はパラレルに存在する神戸での不思議な邂逅を描く。読後感も、時にはジャンルさえも全く異なる独立した物語である一方で、それらは確かな繋がりを持ち、それぞれに響き合って作品世界を美しく彩る。読み終わった後、必ず誰かと語り合い、分かち合いたくなるような魅力に溢れた1冊。
繭の中の街
定価:1,870円(税込)
判型:四六判
ISBN:978-4-575-24719-0
発売日:2024年3月21日
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惹かれ合う二人の逢瀬、刹那的な情事、異なる種族や神様との邂逅──
神戸の街で生まれる様々な出逢いと同じ数だけある必然的な別れを描く
煌めく物語たちを閉じ込めた宝石箱
『レペゼン母』で衝撃デビューの気鋭の才能が放つ心震わす短編集!
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「エデンの102号室」
繭の中のような街で、惹かれ合う男女は大切な日々を紡ぐ。
「Let's get lost」
その男は、魂で繋がる誰かを、理由も分からず捜し求めていた。
「つめたいふともも」
就活に苦戦する男子学生は、ある日紫陽花のような女性と巡り会う。
「赤い恐竜と白いアトリエ」
赤いクレーンが林立する湾岸のコンテナに、白を描く画家が棲んでいた。
「プロフィール」
摩耗する日々を送る港湾労働者の青年は、翼を持つ種族と邂逅する。
「秋の午後、神様と」
幼い日、山の麓のちいさな神社で、自堕落な神様を見つけた。
「待ち合わせの五分前( おわりとはじまりの詩)」
不安と期待を半々に待ち合わせに向かう姿を、街が見守っている。
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