夏の終わりのある日、高校に迷い込んだ一匹の白い子犬。
生徒の名にちなんで「コーシロー」と名付けられ、その後、ともに学校生活を送ってゆく。
初年度に卒業していった、ある優しい少女の面影をずっと胸に秘めながら……。
昭和から平成、そして令和へと続く時代を背景に、コーシローが見つめ続けた18歳の友情や恋、逡巡や決意をみずみずしく描く。
2021年本屋大賞第3位に輝いた、世代を超えて普遍的な共感を呼ぶ青春小説。