佃島で一夜を明かし長屋に戻った筧忠兵衛は、旅姿の紗智の訪問に戸惑うが、定海藩の実情を尋ねることはできなかった。一方、生け簀船を破壊され江戸への足がかりを失った天名の鬼六の次の一手とは? 書き下ろし長編時代小説、待望の第12弾。