同人雑誌「北風」の世話人で、F賞を受賞し有望新人と注目されていた菊地順二が、金木の雪原で自殺した。井上昭は一年後、菊地のたどったルートの旅に出た。そこで、同人たちで立てた墓標の裏に死にまつわる文字を発見した。菊地の死の謎を解くには自ら手記を書くことと思い「北風」に載せた。それに応えて同人たちもそれぞれの思いを綴った手記を発表したのだが……。