神田で不思議な唄と踊りとともに一家が失踪するという奇妙な事件が起きた。さらに、本郷のろうそく問屋で大金が盗まれたり、上野の置屋から芸者が身をくらましたりと、立て続けに起こる事件すべてに謎の唄が関わっていた。南町奉行所の見習い同心・徳川竜之助が事件の鍵となる唄について調べを進めるうち、とある藩の名と悪事の影がおぼろげに浮かんできて……。傑作時代小説シリーズ新装版、第五弾!