年の瀬であわただしい江戸の町で、四人の赤ん坊がさらわれるという事件が起きた。万が一があってはならないと、一刻も早く無垢な子たちを救い出すべく南町奉行所見習い同心の徳川竜之助は奔走する。そんな中、今度はなんと先輩同心である矢崎三五郎の赤ん坊までがさらわれてしまう。調べを進めるうち、竜之助はさらわれた赤ん坊たちにある共通点があることに気がつく。やがて事件は意外な黒幕へと繋がっていき……。傑作時代小説シリーズ新装版、第六弾!