神田から下谷、浅草界隈の質屋や金貸しの店先に、御布施を貰うまで経を読み続ける托鉢坊主が出没していた。怒鳴られ突き飛ばされ、水を掛けられても読経をやめようとしない托鉢坊主の狙いは一体何なのか? 北町奉行所臨時廻り同心の白縫半兵衛は、密かにその坊主のあとを追い始めるが……。書き下ろし人気シリーズ第十三弾。