寄合に行ったきり行方を晦ましていた打ち物屋・堺屋の主、宗右衛門が、その十日後、浅草雷門の前で記憶を失い、みすぼらしい人足姿で発見される。北町奉行所臨時廻り同心白縫半兵衛は、堺屋の意を汲んだ与力大久保忠左衛門に命じられ、事の真相に迫るが……。書き下ろし時代小説第15弾。