信者をマインドコントロールし、霊感商法で被害者を増大させるなどして、過去に社会問題にもなった新興宗教の存在が再び取り沙汰されている今、オウム真理教事件をリアルタイムで目撃した世代が描くミステリーが注目されている。
宗教により洗脳された子供たちが殺人に加担させられ、過酷な運命を背負いながら生きる姿とその葛藤を描いた『祝祭の子』である。
そんな、本を閉じたあとしばし考えこんでしまうこと間違いなしの劇薬ミステリーのほか、世相を反映した本格ルポルタージュも。
妊娠も出産も、代理母さえも必要のない「人工子宮」や、欲望のために所有できる「性愛ロボット」がテクノロジーにより可能になるという。気鋭のジャーナリストが、先端科学技術の現場とプレイヤーたちを取材し、その虚実と生命倫理の危うさ、「人間性」の行方を問う『セックスロボットと人造肉』だ。
あなたの常識と倫理を揺さぶる刺激的な一冊が、きっと見つかるはず。
私たちは殺人の記憶で繋がっている。この連帯は禁忌か？
祝祭の子
逸木 裕
ある宗教団体が、運営する施設内で大量殺人事件を起こし世間を震撼させた。宗教と暴力で洗脳された子供たちは、自らが加害者となった事件の14年後、かつての仲間と再会する。終わったはずの過去が彼らを追い始める――。ミステリー界注目の著者の新境地！
「性愛ロボット」「人工子宮」――テクノロジーと生命倫理の危うさを問うルポルタージュ
セックスロボットと人造肉
テクノロジーは性、食、生、死を“征服”できるか
著：ジェニー・クリーマン
翻訳 ： 安藤貴子
欲望のために所有する「ロボットの伴侶」。命を奪わず肉食も続けられる「培養肉」。妊娠も出産も不要になる「人工子宮」。簡単にこの世を去れる「自殺マシン」。先端科学が約束する未来は、ユートピアか、それとも……。
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