岡崎宿を発った小泉屋新兵衛らへっぽこ一行は、道中で旅を急ぐ瞽女や、訳ありげな母子連れなどと出会いつつ、東海道を西へ進んでいく。やがてたどり着いたのは、東海道と伊勢に向かう街道が分岐する日永の追分。旅路の中で何度も耳にする伊勢とは果たしてどれほどのものなのか、どうしても気になった新兵衛は、寄り道も旅の醍醐味と自らに言い訳をし、南に足を向ける。一方、江戸では新兵衛とお菊の縁談に、なにやら暗雲が漂いはじめており……。旅は道連れ世は情け、笑いあり涙ありの大人気時代シリーズ、第四弾!