己を出さず、謎めく雰囲気の朱之進。その朱之進を見初めたという縁談相手が弓の競射会に顔を出すらしい。色めき立つ仲間たちに〝宿敵〟である腹違いの弟・剛之助に勝つところを見届けてほしいと朱之進は宣言する。当日、どこまでも卑劣な剛之助に立ち向かい、豪傑肌の許婚の眼前で朱之進の力が炸裂する! 一方、理世は競射会で怪我の介抱をするうちに朱之進が実の兄であることを確信し……(第三話「射止める者」)。将太がついに父と向き合う局面、おれんの新吉に対する想いの噴出など、感動場面が引きも切らない最高傑作巻!