窪塚愛流主演の連続ドラマ「あおぞらビール」が本日6月16日より放送開始予定。原作の青春乾杯エッセイ『あおぞらビール』森沢明夫｜注目の一冊

　本日6月16日から連続ドラマとして放送がスタートする予定の「あおぞらビール」（NHK 総合夜10時45分～11時／毎週月～木）。その原作である『あおぞらビール』と『ゆうぞらビール』の文庫新装版が発売されました。

　著者は『虹の岬の喫茶店』『きらきら眼鏡』『おいしくて泣くとき』など、数々の映像化作品で知られる森沢明夫。著者が全国を放浪したり、仲間とキャンプをしたりした青春の日々をつづったのが『あおぞらビール』で、その続編が『ゆうぞらビール』。露天風呂で裸になったら虫の大群に襲われたり、103歳のスーパーご婦人と道の駅で一晩を過ごしたり、酔っ払って防波堤に寝転んで夜空のUFOを見物したりするなど、抱腹絶倒のエピソードが満載。その多くは30年以上前のことなので、いまの時代には考えられないような珍事件もたくさんあります。

　今回のドラマでは、原作のユニークな登場人物やエピソードを引用しつつ、キャンプや郷土料理、そこに脚本家・森ハヤシさんによるオリジナルキャラクターが加わり、元気で楽しい物語に仕上がっています。窪塚愛流さん演じる主役の大学生・森川行男が、就活に悩む八木拓馬（藤岡真威人さん）や金持ちのボンボンの松宮一朗太（南出凌嘉さん）たちといろんな所で和気あいあいとキャンプを楽しみます。そこに、本当は一緒にキャンプがしたい優等生の三条弥生（豊嶋花さん）や、キャンプ友達のいないベテランキャンパーの大山千晶（佐藤江梨子さん）も加わるなど、実に豪華なキャストになっています。

　第一週は、原作『あおぞらビール』にも登場したコンドームメーカーのゴムボートで川下りする珍エピソードが登場。森川・八木・松宮の初キャンプは果たしてうまくいくのか。放送をお楽しみに！

森沢明夫さんよりコメント
　原作は主に大学時代の僕が日本全国を野宿で放浪中に遭遇した「笑い話」を集めたエッセイなのですが、その内容が、我ながら阿呆すぎるうえに、まあまあ下品なので、天下のNHKさんがドラマにしてくれると聞いたときは、正直、自分の耳を疑いました。
　で、NHKさん、ホントに大丈夫ですか……と余計な心配をしつつ、薄目でドラマの脚本を読みはじめてみたら、ナント、これが絶妙にちょうどいい匙加減（の阿呆さと下品さ）に調整されていて、心のなかで脚本家の森ハヤシさんに拍手をしてしまいました。
　主演の窪塚愛流さんはじめ、藤岡真威人さん、南出凌嘉さん、豊嶋花さんと、まさに旬の若手俳優がズラリと並んだうえに、その４人の世界に絶妙な味付けをしてくれるのが佐藤江梨子さんときたら……、なんだかもう、そのメンバーのなかに大学生の僕が入っていないことが残念すぎて、ため息をこぼしてしまうのでした。
　さて、撮影がはじまってしばらく経ってから、ぼくはキャンプ場での撮影現場にお邪魔しました。すると予想通り、すっかり「マブダチ」になっていた俳優陣は、いつも冗談を飛ばして笑い合っているし、スタッフの皆さんもとてもいい雰囲気で仕事をしていました。見ているぼくも釣られて終始ニコニコです。
　この素敵な人たちが、こんな素敵な空気の中で創ってくれるのなら、きっと最高にユルくて笑えて気分のいいドラマになるに違いない！
　そう確信した僕は、すっきり晴れ渡った心のなかで、ひとりキンキンに冷えたジョッキを掲げて「あおぞらビールに乾杯！」と阿呆っぽく叫んでしまうのでした！

◆ドラマ情報

【放送予定】

2025年6月１6日（月）スタート

NHK 総合毎週月～木　よる10時45分～11時（全32話）

【原作】

森沢明夫『あおぞらビール』『ゆうぞらビール』

【脚本】

森ハヤシ

【音楽】

ニック・ウッド

【主題歌】

上野大樹「あおぞら」