新型ウイルスの広まったあの夏。彼の「隠し事」がわたしの世界を大きく変えていく――。
カフェの店長を務める29歳の清瀬は、恋人の松木とすれ違いが続いていた。 原因は彼の「隠し事」のせいだ。 そんなある日、松木が怪我をして意識を失い、病院に運ばれたという連絡を受ける。 意識の回復を待つ間、彼の部屋を訪れた清瀬は3冊のノートを見つけた。 そこにあったのは、子供のような拙い文字と、無数の手紙の下書きたち。 清瀬は、松木とのすれ違いの〝本当の理由〟を知ることになり……。