最終候補10作品に双葉社の2作品が選出。大賞は12月24日発表予定
双葉社から刊行された上田早夕里さんの『炎陽を撃て』と、早見和真さんの『春までのセンセイ』が、第10回未来屋小説大賞の最終候補10作品にノミネートされました。
未来屋小説大賞は、直近1年間に発売された小説を対象に、未来屋書店の選考委員が読者としての視点と書店の現場感覚から「今、一番売りたい本」を選ぶ文学賞です。第10回となる今回は、10月16日にノミネート作品が発表されました。大賞作品の発表は、2026年12月24日を予定しています。
第10回 未来屋小説大賞 ノミネート作品 発表!
https://x.com/miraiyaofficial/status/2110928737424331224
今回、双葉社刊行作品から選ばれたのは、敗戦後も中国に残された元日本兵たちの過酷な戦いを描く歴史冒険小説『炎陽を撃て』と、ひとりの教師と32人の女子生徒が過ごす、かけがえのない1年を描いた『春までのセンセイ』。舞台も時代も異なる2作品が、ともに大賞候補となりました。
『炎陽を撃て』上田早夕里

日本は敗れた。だが、彼らの戦争は終わらなかった。祖国に捨てられた兵士たちの最後の戦いが始まる
(内容紹介)
1947年初夏、中国山西省。日本の敗戦から2年がたっても、加藤道雄の戦いはまだ続いていた。日本軍司令部が国民党軍と結んだ密約により、国共内戦に身を投じていたのだ。
出口のない戦いに身を置く彼の前に坂木と名乗る少尉が現れる。軍事機密を握ったままチベットで行方不明となったアメリカ人科学者を捜索し、国民政府に引き渡すという任務だ。共産党軍との戦闘は避けられず、アメリカ軍と衝突する可能性もある。さらに、監視役として国民党軍が追尾するという。集められた元日本兵たちは、国民党軍の監視役とともに、隊商に紛れてチベットへ。過酷な環境に苦しめられながら、一行はついにチベットの首都ラサに到着するが――。理不尽な時代と過酷な運命に抗い戦った男たちを描いた、上田早夕里さん渾身の歴史冒険長編です。
上田早夕里(うえだ・さゆり)
兵庫県出身。2003年『火星ダーク・バラード』で第4回小松左京賞を受賞し、デビュー。2011年『華竜の宮』で第32回日本SF大賞を受賞する。18年『破滅の王』で第159回直木賞候補、23年『上海灯蛾』で第12回日本歴史時代作家協会賞作品賞を受賞する。その他の著書に『魚舟・獣舟』『リリエンタールの末裔』『深紅の碑文』『獣たちの海』『夢みる葦笛』『成層圏の墓標』『リラと戦禍の風』『ヘーゼルの密書』「播磨国妖綺譚」シリーズなどがある。
定価:2,640円(税込)
判型:四六上製
ISBN:978-4-575-24914-9
発売日:2026年8月19日

『春までのセンセイ』早見和真

ひとりの教師と32人の生徒。それぞれの思いが交差する、「最後」の1年
(内容紹介)
東京都杉並区の私立稜花女学院中学校。3年E組の担任になったのは、加賀美秀彦という中年の国語教師だった。最初は冴えない先生だと思っていた生徒たちも、その言葉に少しずつ心を動かされていく。ところが夏休みを前に、加賀美先生が病気で学校を辞めるという噂が流れ始める……。友達との関係、家族への思い、将来への迷い。一人ひとりが異なる悩みや願いを抱える32人の生徒と、彼女たちに向き合う教師の1年を丁寧に描きます。
誰のことも取り残さず、それぞれの人生を見つめる物語。早見和真さんが、刊行にあたり「今日、この時点の、僕の代表作です。」とメッセージを寄せた一冊です。
早見和真(はやみ・かずま)
1977年、神奈川県生まれ。2008年『ひゃくはち』で作家デビュー。15年『イノセント・デイズ』で日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。20年『ザ・ロイヤルファミリー』でJRA賞馬事文化賞、山本周五郎賞を受賞。同年『店長がバカすぎて』で、25年『アルプス席の母』で本屋大賞ノミネート。その他の著書に『笑うマトリョーシカ』『八月の母』『問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい』「かなしきデブ猫ちゃん」シリーズなど、ノンフィクション作品に『あの夏の正解』『ラストインタビュー─藤島ジュリー景子との47時間─』がある。
定価:1,980円(税込)
判型:四六判
ISBN:978-4-575-24919-4
発売日:2026年9月16日

