小説
部屋には葦が生えている

あらすじ
気づかぬうちに特殊詐欺の片棒を担ぐことになってしまった「私」は、共に逃亡することになった手塚という男と話すうち、幼少の頃、解けないはずの謎を解いてしまったことを思い出す。それはノストラダムスの大予言に世間が騒然としていた1998年の思い出。ひと夏立ち寄った海沿いの町で、かつて「ぼく」だった「私」はかけがえのない友と出会い、贖うことの出来ないひとつの過ちを犯した。やがて「私」は過去と向き合うため、手塚と二人、記憶が眠るその町に向かうことになり……。人間として思考し続けることの尊さを突き付ける、ジュブナイル暗号ミステリ!
『部屋には葦が生えている』試し読み