下谷稲荷町に住む辻六は自身番の家主。番人の元力士・朝松、元博徒・陣五郎らと日々雑事をこなしている。ある日、町内の履物問屋・幕張屋へ柏木部屋の力士が怒鳴り込むという騒動が起こる。ただごとではないと心配する辻六が幕張屋の若旦那に話を聞くと、どうやら幕張屋の女中と、将来を嘱望されながら謎の死を遂げた柏木部屋の元力士との間に揉め事があったというのだが…。自身番を舞台に色とりどりの人間模様を描き出す、人情あふれる時代小説新シリーズ第一弾!
下谷稲荷町自身番日月抄 【一】 市松お紺

定価:847円(税込)
判型:文庫判
ISBN:978-4-575-67247-3
発売日:2025年5月14日


町内の揉め事で番屋は今日も大わらわ!
自身番を舞台にさまざまな人間模様を描きだす
待望の新シリーズ始動!


《主な登場人物》
辻六
下谷稲荷町の自身番の家主、四十五歳。生まれは深川、十五年前から下谷に住む。
朝松
自身番の常番の番人。元々は朝乃川という力士、達筆。
陣五郎
海苔問屋「行事屋」の手代で自身番の番人。元博徒。
文治
海苔問屋「行事屋」の手代で自身番の番人。奥州生まれ。
彦左衛門
下谷稲荷町の地主、日本橋駿河町で両替商を営む。

関連作品