赤穂浪士による仇討ち。世に名高い「忠臣蔵」は主君の無念を晴らす忠義の物語として江戸時代から語り継がれてきた。しかし、その一方で、武士であることに誇りを持ち、同じ志を持つ47人の侍たちの「友情物語」でもある。吉良上野介を斬った男でありながら「赤穂一の粗忽者」として愛された武林唯七を主人公に、涙無しには読めない「友情物語」としての忠臣蔵を新鋭が綴る。
雪血風花

定価:2,200円(税込)
判型:四六判
ISBN:978-4-575-24720-6
発売日:2024年2月21日

新たな『忠臣蔵』を提示する歴史青春小説
生きづらい今だからこそ
四十七士の「家族愛」「友情」「忠義」に涙が止まらない
家族のために生きるのは「孝」、主君のために死ぬのが「忠」
男たちは、その狭間で懊悩する――

赤穂浪士の武林唯七は主君の仇敵・吉良上野介を討ち取った男でありながら、「赤穂一の粗忽者(おっちょこちょい)」と呼ばれ愛されていた人物だった。そんな唯七を軸に、ときに主君のために涙し、ときに友と酒を酌み交わし、ときに家族への想いに仇討ちへの参加をためらう――人間さい四十七士たちの物語。300年近く前から愛されつづける「忠臣蔵」に新しい解釈と今を生きる私たちとも共通する普遍的な人間の営みを入れ込んだ傑作時代小説。

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