妊娠した私に、周りは正しい妊婦であるよう求める/「理想のいれもの」。顔の大きなホクロ、ついにコンプレックスから解放される日が来た/「君の線、僕の点」。中学生の息子に髭、母親の頭には白いものが/「彼方のアイドル」。誰の身にも起こりうる身体の変化、そこから見えてくる新たな景色。前向きなメッセージが胸に心地よく響く五編。(『魔法がとけたあとも』改題)
彼方のアイドル
定価:704円(税込)
判型:文庫判
ISBN:978-4-575-52531-1
発売日:2022年1月13日
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あの可愛かった息子に、髭。
身体の変化がもたらした、新たな景色。
世界を優しい色に染める魔法の五編
「やばいなあ、奥田さん。みんな気付いているのかなあ」
奥田亜希子という作家は、本当に巧い作家だ。
MARUZEN&ジュンク堂書店 新静岡店 小川英則氏
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心地良いマッサージ効果のある小説
私たちは無意識のうちに、その社会、その時代の価値観や人生観、恋愛観、家族観を刷り込まれて生きている。それに対してやんわりと、こんな可能性もあるのではないか、こんな生き方もいいのではないか、そんなことにとらわれなくてもいいのではないか、と、直接的にでも間接的にでも訴えかけてくるのが奥田作品なのだ。
瀧井朝世氏(解説より)
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