時は平安。天皇の血筋を引き、容姿端麗、歌の名手でもある在原業平は、今日も昼間から女房を口説いていた。ところが、あと少しというところで、絶世の美女にして最高の女性歌人である小野小町から、お呼びがかかってしまう。お互いに認め合う小町からの頼みとあらば、断るわけにはいかない。小町の依頼は「この恋文を書いた男を探してほしい」というもの。そして、手紙の中には逆さになったわすれな草。涼しげな表情の小町に、業平はなにか訳ありだとにらむが…。当代きっての美男美女が織りなす、平安王朝謎解き絵巻!