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小説

天使の名を誰も知らない

美輪和音[著]
天使の名を誰も知らない
あらすじ

その少女は、いったい誰の子──。季節外れの雪が降った四月の早朝に、新聞配達員の少年は、側溝に倒れている幼い女の子を見つけた。その少女は、人形と見間違うほどに雪よりも肌は白く、生気がなかった。雪の上に残されている足跡はその少女のもの思われる一人分のみ。足跡は、少し先にある「プチシャトー市毛」という小さなマンションから続いてるようだ。少女はいったい誰の子で、なぜそこで生死を彷徨っていたのか。奇妙な住人たちの愛と憎しみがもたらす、不協和音サスペンスの冒頭を特別公開!

天使の名を誰も知らない
美輪和音[著]
判型:四六判
定価:1,980円(税込)
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美輪和音(みわ・かずね)
東京生まれ。2010年「強欲な羊」で第7回ミステリーズ!新人賞を受賞し、小説家デビュー。著書に『8番目のマリア』『ゴーストフォビア』『ウェンディのあやまち』などがある。