小説
神様、どうか私が殺されますように
あらすじ
稲荷神社に四百年もの間棲みついている、少年の姿をした稲荷神は、天界の大神様よりある使命が与えられている。それは地上の人間の中から選ばれた「誉れ人」の願いを五十人分叶えるというもので、達成できれば天界に戻されて晴れて大人になれるのだ。稲荷神の前にはついに五十人目の誉れ人であるサヨコが現れるが、癌を患い余命わずかの彼女の願いは「どうか、私が殺されますように」という奇妙なものだった。稲荷神は彼女の狙いを確かめるため、ヘルパーのスタッフの姿を装いサヨコに近づくが……。
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