歴史時代作家クラブ賞受賞作『鳳凰の船』につぐ、明治開拓期の北海道を舞台に描いた短編集。札幌開墾を主導する大友亀太郎と、その下で開墾に従事する青年の行く末/表題作。開拓長官・黒田清隆と札幌農学校初代教頭・クラーク博士が船上で教育論争を戦わせる/「七月のトリリウム」。時代に翻弄された人々の悲哀を描く五編。