試し読み
小説
ぬすびと
あらすじ

かつて喫茶店で働いていた鳴海は、菓子メーカーの創業一家・南雲家から子守役として雇われる。そこで出会ったのは、気難しい少年の栄輝と、美しい年上の奥様・彌栄子だった。次第に心を通わせていく三人だったが、ある出来事をきっかけに、彌栄子から「二度と会わない」と鳴海は突き放され、関係が途絶えてしまう。それから二十年。大人になった栄輝から、ある日突然「母がそちらに行っていませんか」と電話が掛かってきて……。

『ぬすびと』試し読み
ぬすびと(1/3)
寺地はるな(てらち・はるな)
1977年、佐賀県生まれ。大阪府在住。2014年『ビオレタ』で第4回ポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。20年『夜が暗いとはかぎらない』が咲くやこの花賞文芸その他部門を受賞。21年『水を縫う』が第9回河合隼雄物語賞を受賞。23年本屋大賞『川のほとりに立つ者は』がノミネートされる。 近著に『そういえば最近』『リボンちゃん』『ナモナキ生活はつづく』『世界はきみが思うより』などがある。