試し読み
小説

妻が夫を完全犯罪で殺す方法(あるいはその逆)

上田未来[著]
妻が夫を完全犯罪で殺す方法(あるいはその逆)
あらすじ

料理研究家の鷹内冴子は完璧な夫だったはずの射矢に殺意を覚えていた。探偵に素行調査を依頼したら、三桁を超える不貞の事実が発覚。昔から異様にモテてはいたが、こんなクズだとは思っていなかった。別れる前に叩きのめしてやると心に誓い、まずは『妻が夫を完全犯罪で殺す方法』という小説を執筆し始める。

IT企業社長の射矢はキッチンの抽斗から妻の書いた小説を見つける。浮気がバレたと確信し、不倫相手と距離を置き始めた。そんなある日、部下の天才プログラマーである丸尾が開発しているAIの三郎と対面した。夫婦は一緒にトレイルランニングの大会に出る予定なのだが、三郎は「冴子は射矢を事故に見せかけて転落死させる」と衝撃の予想を告げる。そして、三郎は射矢のために完全犯罪を計画するのだった。

妻が夫を完全犯罪で殺す方法(あるいはその逆)
上田未来[著]
判型:四六判
定価:1,925円(税込)
ネット書店で購入する
上田未来(うえだ・みらい)
1971年山口県生まれ。関西外国語大学卒。2019年「濡れ衣」で第41回小説推理新人賞を受賞しデビュー。著書に『人類最初の殺人』『ボス/ベイカー』がある。