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小説

隅田川心中

隅田川心中
あらすじ

64歳の大隅一郎は独り暮らし。ある日、行きつけの喫茶店でアルバイトをしている咲子に「父親の借金返済のために愛人にしてください」と言われて承諾する。32歳の咲子と同衾を果たした末に、「子供を産みたい」と懇願され数十年ぶりに燃えたぎる。咲子の体に溺れた一郎は結婚を決意するが、彼女の父親の借金問題に悪い輩が絡んで貯蓄はみるみる溶け、一気に奈落の底へと堕ちていく。愚かな男の性を大藪春彦賞作家が生々しく、はかなく描いた傑作性愛小説。燃え上がる冒頭をお楽しみ下さい。

純子
赤松利市[著]
判型:文庫判
定価:748円(税込)
らんちう
赤松利市[著]
判型:文庫判
定価:759円(税込)
赤松利市(あかまつ・りいち)
1956年香川県生まれ。2018年「藻屑蟹」で第1回大藪春彦新人賞を受賞しデビュー。20年『犬』で第22回大藪春彦賞を受賞。著書に『鯖』『らんちう』『ボダ子』『純子』などがある。