小説

犯人に告ぐ4 暗幕の裂け目

犯人に告ぐ4 暗幕の裂け目
イラスト:真々田ことり
あらすじ

神奈川県警特別捜査官の巻島史彦は、横浜の洋菓子メーカー〔ミナト堂〕の社長父子誘拐事件の主犯格であり、神奈川県警が秘密裏に積み立てていた巨額の裏金を奪いとった天才詐欺師・淡野を追っていた。巻島のネットテレビへの出演をはじめとした執念の捜査によって、あと一歩の所まで淡野を追い詰めるが、警察の張った包囲網から淡野は忽然と姿を消してしまう。代わりに自分こそが「淡野」だと名乗る菅山渉が出頭するが、どうも怪しい。巻島は再びネッテレへ出演し、本物の淡野へ呼びかけていくが…。

雫井脩介(しずくい・しゅうすけ)
1968年、愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年に第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』でデビュー。04年に刊行された『犯人に告ぐ』は、同年の「週刊文春ミステリーベストテン」第1位に輝き、さらに翌年、第7回大藪春彦賞を受賞。07年、映画公開と同時に文庫化されると、上下巻で120万部を突破する大ヒットとなった。15年にシリーズ続編『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』、19年に『犯人に告ぐ3 紅の影』を上梓。ほかの著書に『火の粉』『犯罪小説家』『検察側の罪人』『仮面同窓会』『霧をはらう』『クロコダイル・ティアーズ』『互換性の王子』などがある。