小説

つくみの記憶

つくみの記憶
イラスト:福田希美
あらすじ

この人は俺に会いに来たんじゃないかな……八馬建設東京本社営業部に勤務する松谷遼平は営業部のアルバイト、隠善つくみに奇妙な思いを抱いた。運命の絆に導かれるふたり。不思議な吸引力を持つ、濃くて澄んだ物語。

白石一文(しらいし・かずふみ)
1958年、福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。出版社勤務を経て、2000年『一瞬の光』でデビュー。09年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で山本周五郎賞、10年『ほかならぬ人へ』で直木賞を受賞。その他の著書に『心に龍をちりばめて』『プラスチックの祈り』『僕のなかの壊れていない部分』『君がいないと小説は書けない』『我が産声を聞きに』など。近著に『Timet(タイマー) 世界の秘密と光の見つけ方』がある。