仕事でしくじった日も、家庭が気まずい夜も、なぜか足が向いてしまう町の中華料理屋「天福飯店」。人生はだいたい思い通りにならないけれど、ここの餃子はいつもきっちり焼き目がついている。店主は一見、無口。おばちゃんは今日も元気。特別な奇跡は起きないけれど、ここでは誰もが少し肩の力を抜くことができる。今日がだめでも、また明日。変わらぬ灯りの下で交差する、温かくて美味しい人生の連作集。