孤高の剣士だった祖父から日向流をたたき込まれた日向景一郎。祖父の遺言に従い、熊本の地で父を斬った景一郎は、腹違いの弟・森之助を育てることになり、江戸・向島の薬種屋の片隅に住みながら、土をこね、焼き物を作る日々を送っていた。一見、穏やかな日々を過ごしているように見えた景一郎だったが、薬種屋が扱う依存性がある一方、痛みをなくす効能がある禁制品の麻薬をめぐる陰謀に巻き込まれていく。圧倒的な強さを誇る景一郎に襲いかかる一団の正体とは!? 北方謙三伝説の剣豪小説シリーズ第2弾。