左近に窮地を救われた縁で、甲府藩に召し抱えられた坂手文左衛門が桜田の上屋敷の修繕を差配すべく、国許から出府してきた。張り切る文左衛門だが、旧知の権八に会うため町に出た際に、手抜きと思しき普請中の建物を見咎め大工たちと悶着を起こす。言い分が認められ、普請はやりなおされることになったのだが、この一件が思わぬ騒動に発展し──。葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代シリーズ第十四弾!!