蓮見貴斗と尚斗は一卵性双生児。弟の尚斗は人気俳優だったが、遺書も残さずに自殺した。葬儀を終えて数日後に尚斗のスマホが見つかり、貴斗が電源を入れると顔認証を突破できてしまう。未読メールには礼文島行きの航空券が届いていた。自殺したのに、どうして旅行に行こうとしたのか。その答えを知るために貴斗は旅立つ。人気絶頂で自殺した愛する弟は何に悩んでいたのか。止められなかった自らの後悔を胸に世界を旅する貴斗。「生きること」と「死を受けとめること」の意味を問う、感動のロードノベル。