専業主婦の榎本佐和子は、ある時フードコーディネーターの友人からバイトを頼まれる。手伝いを続けるうちに編集者から声をかけられ、料理雑誌に出演。これをきっかけに、料理研究家としてデビューする。家族、友人、隣人はいきなり有名人となった彼女の存在に心をざわつかせる。女の微妙な気持ちが交差する連作短編集。