日本で夏休み明けの9月1日は、子供達が自らの命に対して取り返しのつかない悲しい選択をしてしまうことが多いと言われています。そんな日を前に、ある一家の四兄妹が夏休みに直面した出来事を、それぞれの視点から描いたのが本作です。容姿コンプレックスやSNSによる孤立、性自認のゆらぎなど、ひょっとしたら多くの子どもたちが人知れず抱えているかもしれない悩みや葛藤を、繊細な筆致で掬い取っていきます。『9月1日の朝へ』について、椰月さんが創作秘話を「カラフルPodcast」で語ってくださいました。ぜひお聞きください。
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https://colorful.futabanet.jp/articles/-/5355
◆概要
【作品名】『9月1日の朝へ』
【著者】椰月美智子
【あらすじ】
高永家の子どもたちは四兄妹。中学の新米教師で正義感の強い長男、いわゆる美容男子である高三の次男、スカートを穿いて進学校に通う高一の三男、いちばん如才なく兄たちのことを観察している中二の末娘たちだ。父親は再婚しているけれど、離婚したママも気ままに子どもたちに会いに来る。そんなフクザツな家庭で過ごす四兄妹が、夏休みの間にそれぞれ直面した心揺らぐ出来事とは──?