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小説

小さい予言者

浮穴みみ[著]
小さい予言者
あらすじ

歴史時代作家クラブ賞受賞作『鳳凰の船』、第二作『楡の墓』に続く、北海道開拓期を背景に描いた短編集。道内在住の著者がかつてない視点で浮き彫りにした、まったく新しい北海道の歴史の横顔。ゴールド・ラッシュに翻弄された人間の悲哀を描き、『時代小説ザ・ベスト2021』にも収録された傑作「ウタ・ヌプリ」をはじめとした五編を収録。その「ウタ・ヌプリ」の冒頭をご紹介します。

浮穴みみ(うきあな・みみ)
1968年北海道生まれ。千葉大学仏文科卒。2008年「寿限無 幼童手跡指南・吉井数馬」で第30回小説推理新人賞受賞。09年、受賞作を収録した『吉井堂謎解き暦 姫の竹、月の草』でデビュー。18年『鳳凰の船』で第7回歴史時代作家クラブ賞受賞。主な著書に『恋仏』『鳳凰の船』『楡の墓』など。