小説

戦ぎらいの無敗大名

戦ぎらいの無敗大名
イラスト:鞘ェもん
あらすじ

弱いし、強い。十六世紀半ば、戦国の世の九州に生まれた知られざる名君の物語。書は好まず、刀はもっと好まず。柳川城主の嫡男・蒲池鎮漣はその気弱で優しい性質から姫若と揶揄され、腹違いの兄・鎮久が家督を継ぐことを推す者も家中に多い。下剋上で大内義隆が家老の陶隆房に討たれ、筑後、肥前など西国も激動の波が押し寄せる。

森山光太郎(もりやま・こうたろう)
1991年熊本県生まれ。立命館大学卒業。幼少期より大伯父から歴史の手ほどきを受ける。2018年『火神子 天孫に抗いし者』で第10回朝日時代小説大賞を受賞し、デビュー(文庫版は『卑弥呼と呼ばれた少女』に改題)。他の著書に『弟切抄 鎌倉幕府草創期』がある。