小説

旅する文化部取材ノート

旅する文化部取材ノート
イラスト/福田希美
あらすじ

全国紙・日陽新聞の東京本社文化部に異動してきた、破天荒キャラの雨柳円花に、先輩の山田文明は面食らう。言葉遣いはなってないわ、社会常識はないわ、それにちょくちょくサボッってる!? 円花が企画した注目連載記事のサポートを任され、全国を一緒に回ることになった山田。伝統のワザと人間と――その取材ノートに特筆したくなった大切な気づきとは。

一色さゆり(いっしき・さゆり)
1988年、京都府生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業後、2015年に第14回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞を受賞し、翌年に受賞作『神の値段』でデビュー。主な著書に美大生の青春群像劇『ピカソになれない私たち』、茶道の稽古をめぐる小説集『飛石を渡れば』、アートにちなんだ5編からなる短編集『光をえがく人』、日本文化の魅力を深掘りする新聞連載を立ち上げた凸凹コンビの活躍を描く『ジャポニスム謎調査 新聞社文化部旅するコンビ』などがある。シリーズに、大英博物館の修復士の世界を舞台にしたミステリー「コンサバター」シリーズなど。近著に、学芸員の女性が謎めく80歳の女性画家との刺激的な交流により、徐々に自身に変化がもたらされる『カンヴァスの恋人たち』がある。
福田希美