小説

旅する文化部取材ノート

旅する文化部取材ノート
イラスト/福田希美
あらすじ

全国紙・日陽新聞の東京本社文化部に異動してきた、破天荒キャラの雨柳円花に、先輩の山田文明は面食らう。言葉遣いはなってないわ、社会常識はないわ、それにちょくちょくサボッってる!? 円花が企画した注目連載記事のサポートを任され、全国を一緒に回ることになった山田。伝統のワザと人間と――その取材ノートに特筆したくなった大切な気づきとは。

第11回
今回発見されたガラス乾板を修復している国立写真センターは、渋谷区の住宅街にあった。比較的空いた地下… (2021年9月10日)
第1回
自分に噓はつきたくないんです。役者って、役を演じなきゃいけないけれど、自然体だからこそできる演技も…(2021年4月12日)
第2回
「そう、墨が下りる、だよ。墨が溶ける、とは言わない。なぜなら墨は、水には溶けないから。墨は煤と香料…(2021年4月26日)
第3回
二人がレンタカーで向かった先は、海岸沿いの県道から山手に向かって、十分ほど車を走らせた崖のうえだっ…(2021年5月10日)
第4回
「おじさんの硯は、よく墨が下りるでしょう? ちなみに、今使っているのは、雄勝硯にぴったり合った墨だ…(2021年5月25日)
第5回
「このあいだの硯の記事、よかったよ!」 廊下でそう声をかけてきたのは数年前まで文化部にいた、山田(…(2021年6月10日)
第6回
まずは近江牛に箸をつける。ステーキソースとおろしポン酢の二種で楽しめ、期待を裏切らない貫禄がある。…(2021年6月25日)
第7回
車中、円花は又兵衛に大津絵の制作についてだけでなく、キミ代との関係についてインタビューをはじめた。…(2021年7月12日)
第8回
JR湖西線の車窓からは、夜の光にあふれた大津市の街並みが見えた。しだいに遠くなっていく琵琶湖を眺め…(2021年7月26日)
第9回
「さきほどメールでお送りした案、読んでもらえました?」 声をかけた山田に、深沢デスクは「読んだけど…(2021年8月10日)
第10回
地下鉄の出口から徒歩十分ほどの古い商店街に、綿部写真館はあった。 綿部写真館とは、一真の弟子だった…(2021年8月25日)
著者プロフィール
著:一色さゆり

一色 さゆりSayuri Isshiki

1988年、京都府生まれ。東京芸術大学美術学部芸術学科卒業後、2015年に第14回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、翌年受賞作『神の値段』でデビュー。主な著書に美大生の青春群像劇『ピカソになれない私たち』、茶道の稽古事をめぐる小説集『飛石を渡れば』、大英博物館の修復士の世界を舞台にしたミステリー『コンサバター』シリーズなど。近著に、アートをめぐる5編からなる短編集『光をえがく人』がある。

イラスト:福田希美