「道後温泉」の一角にたたずむ温泉宿「湯築屋」は神様だけが門を潜れる不思議なお宿。女子大生若女将の湯築九十九は青春を謳歌しつつ、一癖も二癖もある神様のおもてなしに大忙し。一方、宿のオーナー兼夫の稲荷神シロとの関係には切ない悩みを抱えていた。そんなある日、天照大神からシロとのこれからについて問われる九十九。「お手伝いして差し上げます」と言う天照大神は突如、部屋に強固な結界を張り、天岩戸に九十九を閉じ込めてしまう。シロは九十九を救い出すべく、ある決心をするが……。