炎上ばかりがSNSじゃない。これだけスマホを眺めているのもSNSがあるからこそ。そんなSNSの良さを改めて実感する『#ハッシュタグストーリー』は、新時代の人気作家たちが競演する豪華新作アンソロジー。
ほかにも忠義の物語として名高い「忠臣蔵」を47人の侍同士の「友情物語」という新たな切り口で描く『雪血風花』などなど。
新たな時代の息吹を双葉社の新刊から感じてみてはいかが?
やっぱりSNSっていいよね──。
#ハッシュタグストーリー
麻布競馬場/柿原朋哉/カツセマサヒコ/木爾チレン
SNSにも、心に沁みるいい話がある。新時代の小説家が送る、ひとひらの感動。全編新作アンソロジー!
麻布競馬場『#ネットミームと私』 田舎道で中指を突き立てた少女の写真が世界中に拡散。その裏に隠された物語とは?
柿原朋哉『#いにしえーしょんず』 26歳フリーターの独身女子。ヲタクであることはそんなにダメなのか。普通ってなんなの?
カツセマサヒコ『#ウルトラサッドアンドグレイトデストロイクラブ』 ストーカーの侵入で大ピンチの私を救ったのは、高校時代の文化祭のテーマ
木爾チレン『#ファインダー越しの私の世界』 あの頃インスタに投稿していた写真に元カレが「いいね」を突然つけて──。
炎上はしない物語がここにある。やっぱりSNSっていいよね── 読後、新たな気持ちでスマホを開きたくなる、やさしさに溢れた4篇。
「友情物語」としての忠臣蔵!
雪血風花
滝沢志郎
赤穂浪士による仇討ち。世に名高い「忠臣蔵」は主君の無念を晴らす忠義の物語として江戸時代から語り継がれてきた。しかし、その一方で、武士であることに誇りを持ち、同じ志を持つ47人の侍たちの「友情物語」でもある。吉良上野介を斬った男でありながら「赤穂一の粗忽者」として愛された武林唯七を主人公に、涙無しには読めない「友情物語」としての忠臣蔵を新鋭が綴る。
Vチューバーが生配信中に首を斬られた!?
観測者の殺人
松城明
人気Vチューバ―の女性が生配信中に首を斬られて殺されるという事件が発生する。「観測者」を名乗る犯人はSNS上で「日本在住のフォロワー100人以上」のアカウント主を週に一度、無差別に殺害すると予告し、日本中が大騒ぎになる。犯人の目的とは? そしてその裏で何かを企む謎の人物の正体とは? ミステリー界の新鋭が描く傑作長編ミステリー。
老若男女がマンガを読む現代を作り上げたマンガ家たちの「革命」
戦後、手塚治虫によって、それまでの漫画と異なる「ストーリーマンガ」が生まれた。これを「第一次マンガ革命」とすれば、手塚マンガを乗り越えようとした勢力による「第二次マンガ革命」と呼ぶべき動きが、それまで子どもが読むものと思われていたマンガの「青年」への拡大だ。赤本や貸本、紙芝居の流れから水木しげるや白土三平が生まれ、手塚が育てたトキワ荘出身マンガ家たちとともに、青年コミック誌に作品を描き、マンガは大人も読むものになっていった。老若男女がマンガを読む現代を作り上げたマンガ家たちの「革命」を描く!