腐米汚職を陰で操る島丘伸之丞の正体が札差の二井屋であることが分かり、湯瀬直之進と登兵衛らは、島丘の背後に潜む黒幕堀田備中守正朝を追い詰めよ…
はぐれ長屋(伝兵衛長屋)に遊び人ふうの男二人と無頼牢人二人が越してきた。彼らは住人に乱暴狼藉を働き長屋を出て行けと脅す。訳あって長屋の者た…
神田川沿いで岡っ引の彌次郎の刺殺体が引き上げられた。彌次郎は、足抜けした女郎を折檻死させた女衒の八十助を追っていたという。前科者の八十助が…
次々と起きる江戸の怪事件。玩具のような弓矢で娘が殺され、大きな岩が空を飛んできた!? 日々、奔走する徳川竜之助だが、偶然、やさしげな中年の女性…
かつて華町源九郎と鏡新明智流の道場で同門だった向田武左衛門が、子連れではぐれ長屋に引っ越してきた。奉公先の旗本の世継ぎ問題に巻き込まれ牢人…
湯瀬直之進が斬った緒加屋増左衛門の正体は、土崎周蔵の兄だった。一年程前に刑死したはずの増左衛門が生きていた真相を探っていく中、直之進は新た…
見習い同心の暮らしにもようやく慣れた御三卿・田安徳川家の十一男の徳川竜之助。自由な市井の生活を満喫していたが、八丁堀近くにある湯屋で老人が…
瀬戸物屋の主・文造が何者かに襲われ殺された。現場付近の目撃証言から、源助長屋に出入する女に目星を付けた半兵衛は、女の素性を確かめるべく長屋…
通称“座敷牢”。関東シティ銀行・人事部付、黒部一石の現在の職場だ。五百億円もの巨額融資が焦げ付き、黒部はその責任を一身に負わされた格好で、…
両国広小路で居合を見せていた菅井紋太夫に挑戦してきた子連れの武士。話を聞くと藩を二分する権力争いに巻き込まれて江戸へ出てきたらしい。藩の騒…
南町奉行所の定廻り同心樺山富士太郎が目を覚ますと、見知らぬ男の死骸が傍らに転がっていた。血まみれの匕首を握っていた富士太郎は、駆けつけた役…
ささいなことで友達と笑いあい、初めて知った恋に戸惑い、夢と現実のあいだであがいていたあの頃。十代の時間は色濃く過ぎていった……。誰もが胸に…
南町奉行・小栗忠順の計らいで通常考えられないことが……。市井の人々に接し、磨いた剣の腕で悪を懲らしめたい一心で、御三卿・田安徳川家の十一男…
長い間、子供の出来なかった娘のおみよが妊娠した。驚喜する孫六だが、そんな時、おみよの亭主の又八が辻斬りに襲われ大怪我をする。しかも、辻斬り…
犯人=〔バッドマン〕を名乗る手紙が、捜査本部に届き始めた。巻島史彦は捜査責任者としてニュース番組に定期的に出演し、犯人に「もっと話を聞かせて…
闇に身を潜め続ける犯人。川崎市で起きた連続児童殺害事件の捜査は行き詰まりを見せ、ついに神奈川県警は現役捜査官をテレビニュースに出演させると…
中西道場一門の無念を思うと湯瀬直之進の胸は張り裂けんばかりに痛んだ。道場主・悦之進以下六名の主従は中西家を取り潰しに追い込んだ者を探索する…
凶賊・土蜘蛛の儀平一味が江戸市中を荒し回っていた。月番の北町奉行所同心たちは何故か裏をかかれ、捕らえることができない。奉行所内に内通者がい…
浅野内匠頭の家来・堀部安兵衛と奥田孫太夫。吉良上野介の中小姓・清水一学。同じ一刀流の堀内道場に通いながら、敵味方にわかれざるをえなかった彼…
御納戸同心の俊之介に栄進の話が持ち上がり、喜びに包まれていた華町家。そんな矢先、上司の御納戸衆と俊之介が何者かに襲われた。ある日、源九郎は…
南町奉行所同心・樺山富士太郎は頭を抱えていた。駿州沼里の浪人・湯瀬直之進に思いを寄せているのに見合いの話が持ち上がったからだ。その直之進は…
盗賊にさらわれた娘を救って欲しいと、船宿の主・長兵衛が華町源九郎を訪ねてきた。さらに、盗賊に殺された両親の敵を討ちたいという娘も現れる。江戸…
神田三河町で金貸しの吉五郎と女房のおそめが殺された。血染めの匕首を手にした、取り立て屋のおときが自分がやったと言い、町方に捕縛された。しか…
亭主・甚八を殺されたおあきが倅の祥吉を連れて、実家の米田屋に引っ越してきた。湯瀬直之進や中西道場の師範代、琢ノ介らが総出で荷物を運び入れて…