一九一七年、日本統治下の朝鮮半島南東部の小さな村で暮らす十七歳のポドゥルは、「写真花嫁」としてハワイに嫁ぐことを決意する。そこへ行けば、何不自由ない生活が送れるだけでなく、女でも勉強ができると聞いたからだ。一度も会ったことのないお見合い相手の写真一枚にすべてを賭けて、同じくハワイに嫁ぐ同郷のホンジュとソンファとともに海を渡る。だが、期待に胸を膨らませる三人を待っていたのは、裏切りと試練の連続で……。国際アンデルセン賞・韓国候補作家による、人生の荒波を手と手を取り合って乗り越えていく女たちの魂震える物語。