今年、生誕150年という記念すべき節目の年を迎える岡本綺堂。『修善寺物語』『鳥辺山心中』など新歌舞伎作品や、「半七捕物帳」などの時代小説で現在も多大な人気を博しているが、その一方で、幻想怪奇文学の名匠としても活躍した。本書は綺堂の新たな魅力が発見できる貴重な一冊である。