東京の郊外で暮らす、しがないサラリーマン久保田輝之は、ある晩、人を殺めてしまう。自首するべきか? 自殺するべきか? いや、しかし、でも……。結局はどちらも選べないまま、逃亡生活を送ることに。北は稚内から南は沖縄まで全国をさまよい歩く。はたして、輝之は彷徨の果てに何を見るのか? そして、最後に下した決断は――。