2022年に刊行された瀬尾まいこさんの『夏の体温』が文庫化されました。

 表題作である、入院中の小学生男子二人の友情がキラキラと眩しい「夏の体温」

 作家デビューした女子大生が悪人を主人公にした小説を書くために、ある男子学生に接近する「魅惑の極悪人ファイル」

 中学校の国語教科書に掲載された、転校生とクラスメイトの交流がほほえましい「花曇りの向こう」

 出会いが生み出す、優しい奇跡を描いた3編を収録しています。

 

 ちょっとビターな想いを抱えた主人公たちが、人との出会いを通して新たな一歩を踏み出す物語に、たくさんの読者からメッセージが届きました。その一部をご紹介します。

 

小学3年生の男の子の友情を、こうもリズミカルに表現できる著者に感動。心がじーんとなり、この本に出会えてよかった。(東京都・女性)

 

「夏の体温」での瑛介君、小さい頃の娘を思い出しました。5歳だった娘は入院中、とても良い子でみんなからほめられましたが、でも本当は淋しい気持ちだったのですね。(埼玉県・女性)

 

少年二人の交流が清々しく、楽しく、素敵で感動しました。シンプルなストーリーながら、少年たちの気持ちを見事に表現している。(東京都・85歳男性)

 

楽しい気づきや共感できるところがあって、とても面白かったです! 入院生活を楽しく過ごせた瑛介くん、良かったなぁと思いました。そして感動しました!(神奈川県・14歳男性)

 

二人の少年の出会いはお互いの心に光をもたらすもので、心にぐっときました。瀬尾さんの優しい世界に引き込まれました。(鳥取県・48歳女性)

 

「魅惑の極悪人ファイル」がとても気に入って、現在3回目を読んでいます。(東京都・61歳男性)。

 

瀬尾作品に、貴重な悪人の登場!? まさか?「魅惑の極悪人ファイル」の男女二人は良い関係性の友達になれる予感がします。(奈良県・63歳男性)

 

おもしろかった!!(東京都・9歳男性)

 

どの物語からも爽やかな風を感じるよう。読み終えるのが惜しいのに、結末が気になって仕方なかったです。(岐阜県・女性)

 

前向きで読後がとてもさわやかで元気になりました。いろんな人に薦めたいし、何回も読み返したい本です。(東京都・女性)

(単行本刊行時の読者カードより抜粋)

 

 巻末には、文庫版特典として表題作にまつわる心温まるエッセイ「その差、二十」が収録されています。是非あわせてお読みになってみてください!