現在、アニメが絶賛放送中の大人気マンガ『葬送のフリーレン』の主人公もそうですが、物語の世界では、人間の何倍もの時間を生きる種族がしばしば登場します。

「鬼人幻燈抄」シリーズも、1000年の時を生きる鬼になってしまった主人公・甚夜の人生をたどっていく物語です。

 

■“1000年生きる人生”とはどんなものだろうか?

 

 時は江戸後期。産鉄民の村・葛野で育った甚夜は、村に起こった悲劇がきっかけで鬼となります。そして、復讐心だけを胸に170年後の世に現れると予言された鬼神を倒すため、遥か未来を目指し始めます。

 シリーズでは、江戸から平成まで甚夜の170年の人生が描かれますが、長く生きるということはいいことばかりではありません。ずっと生き続けるということは、仲良くなった友人や家族がことごとく先に死んでしまうわけです。
 シリーズをとおして人々との別れが描かれますが、その数々は悲しく切ないものが多くなっています。

 一方、長い人生だからこその「喜び」も作中では描かれます。
 別れがあれば出会いもあるわけで、甚夜の長い人生も多くの出会いの喜びに満ち溢れています。

 また、新たな仲間との出会いだけでなく、時には過去の人々が残した何かと出会うこともあるでしょう。遠い昔の友人が残した手紙や、約束、言伝……。後の世でそれらを見つけるたびに、甚夜は喜び、感動の涙を流すのです。

 甚夜は葛野で起こった悲劇から、最初は復讐心に染まりきった状態で人生を歩んでいきます。しかし、出会いと別れを繰り返すことで、その心は少しずつ移り変わっていきます。その変化が、この作品の見どころのひとつとなっています。

 シリーズは、11月に発売した14巻をもって完結を迎えました。2024年にはTVアニメ化も予定しています。間もなく迎える冬休みは、シリーズを一気読みして「1000年生きる鬼の人生」を体験してみませんか?

 また、ナレーションに声優の八代拓さんを起用した「完結記念PV」が公開されました。一度ご覧になってから完結巻を手に取っていただければ、一層楽しめるものになっております。

 

 

【あらすじ】
江戸時代、山間の集落葛野には「いつきひめ」と呼ばれる巫女がいた。よそ者ながら巫女の護衛役を務める青年・甚太は、討伐に赴いた森で、遥か未来を語る不思議な鬼に出会う──江戸から平成へ。刀を振るう意味を問い続けながら途方もない時間を旅する鬼人を描いた、和風ファンタジー巨編。 「何度読んでも号泣必至」「人生観が変わった」と絶賛の嵐だったWEB小説シリーズが、待望の書籍化!

 

▼試し読みはこちらから
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▼公式HP
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