試し読み
小説

俺ではない炎上

浅倉秋成[著]
俺ではない炎上
あらすじ

外回り中の大帝ハウス大善支社営業部長・山縣泰介のもとに、支社長から緊急の電話が入った。「とにかくすぐ戻れ。絶対に裏口から」どうやら泰介が「女子大生殺害犯」であるとされて、すでに実名、写真付きでネットに素性が晒され、大炎上しているらしい。Twitterで犯行を自慢していたそうだが、そのアカウントが泰介のものであると誤認されてしまったようだ。誤解はすぐに解けるだろうと楽観視していたが、当該アカウントは実に巧妙で、見れば見るほど泰介のものとしか思えず、誰一人として無実を信じてくれない。会社も、友人も、家族でさえも……。ほんの数時間にして日本中の人間が敵になり、誰も彼もに追いかけられる中、泰介は必死の逃亡を続ける。

俺ではない炎上
浅倉秋成[著]
判型:四六判
定価:1,815円(税込)
浅倉秋成(あさくら・あきなり)
1989年生まれ。2012年に『ノワール・レヴナント』で第13回講談社BOX新人賞Powersを受賞し、デビュー。19年に刊行した『教室が、ひとりになるまで』が第20回本格ミステリ大賞〈小説部門〉候補、第73回日本推理作家協会賞〈長編および連作短編部門〉候補となる。さらに、21年に刊行した『六人の嘘つきな大学生』も第12回山田風太郎賞候補、「2022年本屋大賞」ノミネート、第43回吉川英治文学新人賞候補となる。その他の著書に『フラッガーの方程式』『失恋の準備をお願いします』『九度目の十八歳を迎えた君と』がある。現在、「ジャンプSQ.」にて連載中の『ショーハショーテン!』(漫画:小畑健)の原作も担当。