将軍に献上された巨大犬「仁王丸」を飼い馴らす、という難事を見事成し遂げた旗本・小笠原官兵衛。一躍名を挙げた官兵衛にあちこちの座敷から声がかかるようになり、ついには老中・田沼意次の屋敷に召されることに。折しも、将軍・家治の後継として、その実弟である清水重好と一橋豊千代が競っていた。一橋派と見なされる意次が官兵衛に秋波を送るのは何故か? 気弱な官兵衛の心は千々に乱れる……。笑いあり涙ありの御犬時代小説、待望のシリーズ第2弾! 書き下ろし時代小説