球は魂――。広島カープの絶対的守護神寺谷和章に残されたエンジェルボールはたったの三球。自分の命と引き換えに悪魔と契約した孤高のスラッガー早野薫。日本シリーズ第七戦、土壇場九回裏、遂に二人の運命が交錯する。〈愛するものすべてを幸せに〉神に魅入られた男のその願いは叶うのか――。手に汗握る興奮と熱狂、家族と野球を愛した男の想いが心を揺さぶる感動の長編エンターテインメント、遂に完結!
第6回広島本大賞『小説部門』大賞受賞作